2008年10月18日

連載「恋」第8回

男の母への最初の手紙を私は読んだ。手紙の内容でこの時期がいつ
だったかが分った。私が夫と結婚して間もなく夫には結婚前に
女がいた事が分った事で母に泣いて離婚したいと相談していた18年前
21歳の私が手紙の中にいた。この男は18年前から刑務所暮らしを
してる。

一体どんな犯罪者なんだろう。殺人犯・・・絶対そうだ出ないと
18年間も、私は手紙のことよりも男のことを考え始めていた。
嫌だ、人殺し!何故、母はどうして。
私は2通目、3通目と立て続けに手紙を読んでいってた。
そして4通目に書かれていた男が犯した罪。

「殺すなんて云う事は口に出しても駄目です。私はあの日が
戻す事が出来るのならどんなことでも出来るのにと後悔の毎日を
送っているのですから。9時に消灯暗い牢の中で
私が殺してしまった2人が血だらけの顔で毎晩やってきては
私の顔を見つめている悲しそうな目で」男は2人の人を殺したんだ。
そうだこの時、私は夫を殺したいと母に言っていた。
「死刑がなかったら私は耐えられない早く死刑にして欲しい」
分りますかこんな風に貴方にはなって欲しくないです。
私は手紙を読むのを止めた。体を横にして「疲れた」と声を出し
目を閉じるとあの日の自分の怒りの姿が浮かんで涙がこぼれて
いた。                つづく
ラベル:手紙 殺人 18年
posted by 桂のたまご at 08:15 | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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