2008年12月01日

メルヘン「アヒルの子」8

ルーは激しい嵐に意識が戻りました。気づけば人間はまだ必死で
嵐と戦っていた。ルーは男のポケットの中に入れられていた。
「このままだと僕は食べられるだけだ」ルーは決心を決めた。同じ
死ぬなら食べられるよりも、海に飲み込まれて死ぬほうが言いと
もしかして助かるわずかなチャンスに懸けるんだと

ポケットの中から全身の力を出して外へ飛び出した。あっという間に
ルーは荒れ狂う海の中へ投げ出されました。
「母さん・・・」どれぐらい経ったのでしょうか、ルーは
目を開けました。そこは海辺の波打ち際だった。「助かったんだ」
「ヤッター!」ルーが歩こうとしたとき全身に痛みが走りました。

ルーは嵐の海に身体を叩きつけられたんだから当たり前さ痛い事なんて
助かっただけでも奇跡なんだと思った。
ここはどこなんだろう?誰もいる様子もないし建物すら見当たりません
でした。
「僕の耳には波の音が聞こえる、耳が直ったのは思い違いじゃ
無かったんだ」鳥の声も、風の音さえ聞こえるルーの
喜びは天にも上る思いだった。ここは島なんだろうか?ルーが
あたりを見渡していた時・・・「母さん、ルーだ」と叫ぶ声が聞こえた

「ルー」「ルーだ」ルーを呼ぶ声の方に顔を向けた。「ルーお前なんだ
ね」ルーは痛みも忘れて走ってた。
「母さん、母さん、」ルーの目の前には会いたかった母さんと
兄弟達がいたのです。母さんはルーを抱きしめてくれた。
「無事でいてくれたんだね、あの日お前だけが離れてしまって、
名前を読んでも、お前の耳に届かなかった」母さんは
涙でいっぱいに成りながらあの日の事を話してくれた。必ず会える
と信じていたことも。

ルーは母さんに言った「僕、耳が聞こえるんだよ」母さんは信じられ
ない顔でルーの言葉に驚いていた。ルーは目を閉じて言いました。
「母さん、話してみてよ」「ルーこれが母さんの声だよ」
「ルーこれが母さんの声だよ」「本当だルーの耳が治ったんだ」
ルーは母さんに言いました。僕は白猫さんの所に戻ると心に決めていた
だからこの島で船を作って会いに行きたい。
ルーのお母さんは皆で船を作ろうといってくれた。
そして船が完成した日ルーは出発をしました。「母さん白猫さんたちを
ここに連れて戻ってくるからね」逞しくなったルーを
見送る母さんアヒルは何も心配していませんでした。
「あの子は必ずここへ戻ってきますとも」        おわり 
   
posted by 桂のたまご at 10:34 | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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