2009年08月16日

「貧乏神さん僕を嫌いに成ってくれませんか」第10回

僕は汗びっしょりで目が覚めた。横には妻がぐっすりと
眠っていた。(夢か・・・)そう思うと僕はほっとしていた。
しかし嫌な感じが肩に感じて(まさかあいつが)

布団から出ると僕は洗面所に向かい鏡を恐る恐る見た。
忘れていた小人爺さんがあぐらをかいて肩に
にんまりしながら僕を見ている。(待てよ、これかも夢か)

「夢じゃないぜす」聞き覚えのあるしゃがれ声に
現実なんだとがっかりした。「おい、お前にはもう何の用も
無いからな」僕は小人爺さんをにらみながら
強く言ってやった。
「さっきの夢はお前が見させたんだな、そうに違いないだろう」
「僕は今幸せに暮らしてる邪魔はさせないからな」
僕は必死で小人爺さんに叫んでいた。

「違いやす、誤解でやんすよ」そう言うと話をし始めだした。
「あっしはあんたの幸せに文句なんてこれっぽっちも
無いです。邪魔なんて思われるとは情けない」
小人爺さんが泣いているのかと僕は思った。
「泣く訳ねえっすよ」そうだった、僕の心が読めるんだったと
思い出した。「誰よりもあんたの幸せを喜んでるのは
俺様ですから」僕は言い返した。
「あんたが現れない事が僕には何よりなんだよ

何んで又現れたんだ」僕のその言葉を聞くと小人爺さんは
僕の肩からひらりと洗面所の台へと飛び移って僕の顔を
正面から見ながら言った。「俺様はずっと、あんたの肩に
いたのに、俺様だって結婚祝いぐらい
言いたくてやんす」僕は腹が立って思わず目の前の
小人爺さんをわしづかみにした。         つづく
posted by 桂のたまご at 07:06 | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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