2011年01月21日

「無音」4

眠れない 病院で睡眠薬をもらう事にした。耳が聞こえないので
待合室で私を見てはコソコソと話してるんだろう人達がいても気にならないは
これって特権かと馬鹿馬鹿しく思ってしまった。

睡眠薬とは凄い物です。あれだけ眠れずに苦しんでいた事が嘘のようだった。
ぐっすりと久しぶりに朝まで眠れた。
新聞をポストから取り出し
急いで三面記事のページをみる。あった!

そこに書かれている私の家族の記事にあっけにとられる
私の知らなかった事が書かれている。
まるで 他人の記事を読んでいる気持ちで吐き気がした。犯人に繋がる事よりも
父や母の人間関係、母に男の存在があたと断言している。

殺された側なのに丸裸にされていくようで
絶えられない。犯人の事なんて“おまけ”みたいで腹が立つだけの毎日じゃないの
そうだ新聞を取るのを止めれば良いんだ。
音のない世界にいる私には新聞が社会と繋がっていたからだ。
新聞がポストに入らなくなって3日が経った
寂しくなくなったとは言い切れないが 楽に感じている事も確かだった。

事件からまだ10日も経ってないのに遠い出来事に感じてる。
仕事にはまだ行けないでいる。
せめて49日法要までは三人の側に居たいと思った。
警察の人が度々訪ねて来る、今日もお昼頃に3人の刑事が来た
携帯メールで私に聞きたいことを書いてくる。

年配らしき刑事さんは、文字を探して打つのに大変そうだった。私の返事は
あっという間に返すので
その刑事さんには悪い気もしてた。
写真を4枚出して。知っている人はいるかと聞いてきたが 知らない男の人ばかりだった。
この中の誰かが犯人の可能性があるのかと聞いた。返事はなかった。

それよりも私が信じられなかった刑事さんのメールには
離婚の話が両親の間で進んでいたと教えられた。
すでに離婚届には二人の署名捺印が成されていた。

父がリストラされる以前から見せられた写真の誰かと交際関係が合ったととも
告げられた。まるでその男が犯人だと決めてるのかと感じたので
どの人ですかと聞いてみたが 返事は駄目ですだった。
コピーされた写真だったので 良く見直したいから写真を置いていって
下さいと言ったら あっさり渡すと刑事達は又来ますと言って帰っていった。
無理だろうと思った分驚いてしまった。4枚の写真を改めて見る。
この中に母が好きな男の人がいる。父は知って分かってて

母の離婚要求に応じたのか!
あの日の朝を思い出していた。父と母、葛藤の中で離婚という結論に成って
私達姉妹に何も告げない訳はない。母はそんな人では無い。
さすがに分かってると思いたかった。                 続く






posted by 桂のたまご at 10:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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