2011年03月02日

「無音」13

ランシャンの前に立った。お母さんが美味しいイタリアンの店だと言って
家族の誕生日とか、私や妹の入学祝いの時も
決まってランシャンで食事が当たり前になってた。
私と妹は、ランシャンかと、不満も母に愚痴った事を思い出す。

父は母のすることには何も言わない人だった。
「ここは 美味しいからなぁ」
いつも母の味方してた父の優しい顔が今も笑って私の側に居る感じがした。
彼女を探して店を見渡す。

あ!彼女が手招きしている場所は私達家族が予約にしていた席だったから
妙な気持ちに成る。
父の顔も消えてしまった。

彼女は携帯で会話しましょうとメールをしてきた。
何をメールすれば良いのか戸惑い私は彼女からのメールを待った。
変な感じ、
メールが来た。(まず注文しませんか)
私はメニューの中から指で食べたいものを差した。
彼女がウエイトレスに注文してくれた。

暫くしてテーブルに並べられた料理を食べながら息苦しい空気に
食べ物が喉でつまりそうだった。
緊張している私に、メールで彼女が言ってきた
(これから時々ここで食事したい駄目かな)
私はメールで(時々なら)嘘付いた。どうしてか嘘付いた。

(嬉しい、お互い何て言い合う)
私は名前で書き込まれるのは嫌だったので(Kと打ってください)
彼女から(じゃあK、それなら私はTで宜しくね)
宜しくない、お互い気まずさがありありでメールの会話もなく
別れた。
短い時間だったはずなのに凄く疲れた。彼女の座っていた椅子は母が決まって
座っていた椅子だった事も私を彼女に対して嫌悪感を感じたのも
確かだった。


彼女の事をTと呼ぶなんて、身震いがして、勿論私のことをK何て駄目だめ
お母さん、お母さんの過去の人生には
もう入りません。
彼女の事は私達家族の中に入ってもらいたくない!
メールで断ろうと決めたと同時に、メールが彼女から来た(K今日はありがとう
緊張した・・・今度 会える日を楽しみに待ってます)Tより。
嫌だ!私の事Kって打ってきた。私はメールを返せなかった。          続く



posted by 桂のたまご at 08:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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