2011年06月26日

「空」

真夏の太陽の照りつの中を日傘を差して汗をふきふき向かっている先は。
昨年亡くなった姉のお墓参りです。
幸薄かった姉だった、お人好しで、いつも人に騙され僅かしか無い年金さえも
嘘の話を信用してしまう貸して返して、もらっためしがなかったよね。
馬鹿と言われてたれど、騙す人が悪いと私は思うよ!

墓の前で姉の好きだった小さな菊の花と添え線香に火を付ける。良い匂いが暑さを忘れさせる。
墓石に水を掛けながら
話しかけた。「そっちはどう、好きな人達に会えた、もう騙されたらあかんよ」
「そっちでも騙されるなんて笑えないしね」

小さな墓石は 小柄な姉らしい。
ふと空を見上げる、真っ青な雲一つ無い夏空だった。
もしかして私をそこから見ているのですか?
歌にあったみたいにお墓の前に私はいないよって・・・
あれは歌だけのこと、あなたはヒンヤリとした墓石の中で涼しく暮らしていると
思います。一人が好きな人だったしね。
たまにそっと空を海のように泳いでくれると嬉しいなぁ・・・
サヨナラ、今度は秋に来ますから紅葉の木々の隙間からのぞく空も楽しんで   おしまい


posted by 桂のたまご at 16:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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